石油化学新聞

THE PETROCHEMICAL PRESS

東洋紡・・・包装用フィルム、環境配慮品の拡販強化

25年度売上高比5割に

東洋紡は、包装用フィルム事業で、リサイクル原料を使用したPETフィルム「サイクルクリーン」など環境配慮型製品の売上高構成比率を現状の約20%から25年度に50%へ引き上げる計画だ。大手食品メーカーなどからの引き合いが活発化しており、成長ドライバーに位置づけ拡販を加速させる。

同社は環境配慮型包装用フィルムとして、サイクルクリーンのほかに、バイオマス由来原料を使用したPETフィルム、薄タイプのシュリンク(熱収縮)PETフィルム「スペースクリーン」、高強度タイプの二軸延伸ポリプロピレンフィルム(OPP)などを揃える。昨年は新たに原料の一部にバイオマス由来原料を使用した業界初の包装用ナイロンフィルム「バイオプラーナ」を追加し、市場開拓を進めている。

  • ポリプラスチックス・・・3製品で新系列増設へ COC倍増 POM、LCPも
  • 昭和電工・・・機能性化学のトップに 25年度売上高1兆6000億円目指す
  • 本州化学・・・ベンチプラント新設 新製品の商業化加速
  • 東ソー・・・材料設計の効率化推進 23年度、MIセンター設立へ
  • 昭和電工マテリアルズ・・・半導体材料増産へ 韓台で200億円投資
  • 大倉工業・・・光学フィルム5割増産 大型テレビ向け強化
  • DIC・・・電子部品向けに板状アルミナ開発
  • 三菱ケミカル・・・MMA米工場用地 ルイジアナに取得
  • 出光興産・・・徳山の新ナフサ分解炉 2月から商業運転へ

<特集>自動車分野に力 を傾ける化学企 業〈上〉 (2〜3面)

化学関連企業が自動車分野での用途開発に力を入れている。今年は新型コロナウイルス禍により停滞した自動車産業だが、既に回復基調にあり、自動車が成長産業なのは変わらない。また、自動車産業は100年に1度の変革期とされ、「CASE(コネクテッド、自動運転化、シェアリング、電動化)」と呼ばれる次世代技術の開発が進むなかで、化学関連企業のビジネスチャンスは広がっている。主要企業の取り組みを紹介する。

三菱エンジニアリングプラスチックス

  • センサーカメラ、保有樹脂で積極拡大
  • PC、モニター用へ拡大加速

帝人

  • 複合材料部品、ティアワン地歩固め
  • 欧米・中国で生産体制拡充

住友化学

  • 地産地消の供給力強化
  • 優位性重ねて魅力を発信

ポリプラスチックス

  • エンプラ5品目、CASEの変革支援
  • PPS、PBT 自動運転関連に狙い

ダイセル

  • エアバック用インフレーター、25年度シェア30%へ
  • PGG、22年度に統一モデル

クラレ

  • ソリューション提案、組織横断的に幅広く
  • 車両用途、売上高の10%超目指す

住友ベークライト

  • フェノール樹脂、成形まで総合提案
  • 軽量化プラスアルファ訴求

積水化学工業

  • ECUやLiBに攻勢
  • 成長戦略、路車間通信も視野

最近の記事一覧石油化学新聞一覧