石油化学新聞

THE PETROCHEMICAL PRESS

ポリプラ・・・超耐熱PEKを投入 サンプル供給4月から開始

新たな柱の候補に

ポリプラスチックスは、新しい柱の候補として4月から超耐熱スーパーエンプラであるポリエーテルケトン(PEK)のサンプル供給を開始する。代表的なスーパーエンプラのポリエーテルエーテルケトン(PEEK)を耐熱性などで上回る熱可塑性樹脂であり、同じダイセルグループ企業でPEEKを展開中のダイセル・エボニックと連携し、PEEKの上位品種としてアジアを中心に市場を開拓していく。ポリマーは外部調達するが、ポリプラの独自技術で物性を向上し、高温下で高い荷重が求められる用途などを広げていく。

この人に聞く 2021化学品動向 ポリエチレン

日本ポリエチレン社長 山田清隆氏

定修費など コストアップ課題に
内需 コロナ影響から回復
―20年を振り返っていただけますか。
石油化学工業協会の統計によると、ポリエチレン(PE)の国内出荷は前年比5%減の188万3500㌧となった。PEの需要も新型コロナウイルスの影響を大きく受けた。1〜3月期は前年同期比3%減と、まだよかったが、4〜6月期は同9%減となった。その後は少しずつ盛り返したものの、4〜6月期の大きな落ち込みをカバーしきれなかった。PEの輸入も減少し、その落ち込みは国産品より大きかった。秋口以降、海上コンテナ不足で輸送力が細ったことも響いた。小売店で有料化となったレジ袋の需要が減少したこともあり、レジ袋を含むPE製品の輸入も大きく減った。

  • PSジャパン・・・今期中に増設投資判断 持続可能性追求やDX
  • ADEKA・・・新中計、23年度営業益350億円へ 環境貢献製品を拡大
  • 日本化薬・・・色素材の中国展開加速 IJ用はインクも
  • 出光ライオンコンポジット・・・社名変更「出光ファインコンポジット」に
  • 4月ベンゼンACP・・・20㌦安の835㌦

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アジアモンスーンPFSコンソーシアム・・・高温多湿地向け植物工場

三菱ケミなど開発3年内に製品化へ 果菜類を安定栽培

三菱ケミカルが代表機関を務める産学官連携のアジアモンスーンPFSコンソーシアムが、高温多湿下でもトマトやイチゴなどの果菜類を低コストで安定して栽培できる太陽光併用型植物工場を開発した。21年度から新たな研究コンソーシアムを立ち上げ、3年以内の製品化を目指す。
コンソーシアムは16年12月に始動。三菱ケミカルの高品質で頑丈な苗(大苗)を短期間で育苗する技術、パナソニックのクラウド型ICT統合環境制御技術と栽培管理技術、シチズン電子の高出力LED技術などを組み合わせ、今回の植物工場システム開発にこぎ着けた。

  • 三菱ケミカル・・・PETボトル、ラベル再利用で実証
  • ダイセル・・・こんにゃくセラミド、高い体内吸収性確認
  • エフピコ・・・デリバリー容器拡大 汁漏れ防止、積み重ね性 高機能品を提案
  • IMOのバンカー燃料規制、アーガスメディア東京 中島麻衣子氏
  • ソルベイ・・・コルゲートチューブ、PPSで新製造技術 車両熱管理向け拡大
  • 積水化成品工業・・・100倍発泡のEPSを発売
  • 帝人・・・豪州AEVと共同で低速EV試作品
  • BASFとトリンセオ・・・スチレン分野の資源循環で提携

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  • 旭化成・・・PLA不織布を拡販 持続可能性ニーズを充足
  • 中国・・・エポキシ3割増産 昨年 積層板や風車向け牽引
  • 財務省貿易統計・・・2021年2月石化品輸出実績 2021年2月石化品輸入実績
  • 日本スチレン工業会・・・2021年2月受払表
  • 経済産業省素材産業課・・・2020年の4樹脂用途別出荷実績
  • 塩ビ工業・環境協会・・・2月のPVC、VCMの生産・出荷
  • 日本ポリプロピレンフィルム工業会・・・2月のOPP・CPP出荷実績
  • 日本プラスチック板協会・・・2月の硬質塩化ビニル平板生産出荷実績、2月のポリカーボネート平板・波板生産出荷実績、2月の硬質塩化ビニル波板生産出荷実績
  • 日本ABS樹脂工業会・・・国内3ヵ月連続増
  • 化学品値上げ

・昭和電工・・・酢酸と酢ビ25円、不飽和ポリエスなど
・三井化学・・・BPAとエポキシ
・三井化学SKCポリウレタン・・・PPGなど30円以上
・宇部興産・・・PA6とPA12
・DIC・・・エポキシと硬化剤
・住友ベークライト・・・エポキシや積層板
・クラレ・・・PVA系樹脂
・トクヤマ・・・POとIPA
・三菱ケミカル・・・OPSを28円以上
・デンカ・・・食品・電子包材など
・住友化学・・・エピクロルヒドリン
・ユニチカ・・・不織布と繊維

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  • オリン・・・中国向けエポキシ、積層板・風力用に力 硬化剤含め価値提案
  • 東洋エンジニアリング・・・5ヵ年中計、再エネ分野拡大 収益を成長投資に
  • 日鉄ケミカル&マテリアル・・・多孔質炭素材を量産化 「ミライ」採用皮切りに
激変の中国で成長する中央化学

近藤康正社長に聞く

日本事業と連携強化 規制・ニーズに技術力で対応

プラスチック食品包装容器大手の中央化学が中国事業を拡大している。中国で食に対する安全性や安心感への意識が高まるなか、同社は日本と同様の品質を強みに地位を築き上げてきた。テークアウト、デリバリーといった新しいライフスタイルの浸透や環境規制の強化など急速な変化にどう対応していくか、近藤康正社長に聞いた。
―最近の中国事業の状況を教えて下さい。
ここ5年でトップや各公司(拠点)の正副総経理人事を現地化し、北京、上海、海城( 遼寧省)、無錫(江蘇省)、東莞(広東省)の5カ所にあった生産拠点を海城、無錫、東莞の3カ所に集約して現地主導のスリムな経営に改めた。日系企業として安全性、安心感というブランドも高めてきた。こうしたスリム化と体質強化の取り組みにより、中国での事業基盤を固めている。

  • 三菱ガス化学・・・メタノール製造、COと水素で
  • 東レと加地テック・・・再生エネで水素圧縮 装置を開発
  • 日本触媒・・・核酸原薬を出荷
  • 横河バイオ・・・リグニン系材展開へ スイス社の代理店に
  • 三菱ケミカルと東京大学・・・環境保全へ共同研究
  • 千代田化工建設・・・次期CEOに榊田雅和氏

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