石油化学新聞

THE PETROCHEMICAL PRESS

ポリプラスチックス・・・LCP新系列 日本か台湾を上期決定

年5400㌧、24~25年稼働

ポリプラスチックスは、世界トップシェアにあるスーパーエンプラの液晶ポリマー(LCP)「ラペロス」で、グローバルな用途拡大に向けた新系列増設計画の具体化を急ぐ。生産能力は年産5400㌧を想定しており、日本か台湾を候補地として検討中だ。上期中には社内決定して具体的な投資計画を固め、24〜25年の稼働開始を目指す。既存設備を含めたトータル能力は2万400㌧に拡大し、既存用途に加えて低誘電特性を生かした高周波領域などの拡販に充てていく考えだ。
同製品は富士工場(静岡県)で生産しており、現有能力は1万5千㌧。現在は民生機器の軽薄短小化に対応した小型の電子・電装部品向けを主力とするが、今後は既存用途の拡大に加えて、電装化や自動運転化に伴う車載用の電子・電装部品向け、さらには低誘電特性を生かした高周波領域の部品・基板材料向けなどの伸びが期待される。応用分野が広がることにより、従来まで民生機器の需要動向に左右されてきた事業基盤も安定化が図れる。

  • コベストロジャパン・・・車HUDなどに狙い ホログラム用フィルム
  • 石油化学工業協会・和賀昌之会長・・・上期需給堅調も慎重論 LCA可視化へWG設置
  • 宇部興産・・・高機能コーティング材、環境貢献型を拡大
  • ポリプラスチックス・・・CASA睨み提案強化 PPSなどエンプラ3樹脂
  • ENEOSと三菱ケミカル・・・廃プラ油化、鹿島で共同事業化
  • クレハ・・・車載LiB向けPVDFを増設 中国で
  • 石油化学工業協会・・・6月の石化製品生産実績
  • 塩ビ樹脂市況・・・輸出価格底打ち 国内値上げ浸透

<特集>「第 53 回国際化学オリンピック日本大会」開幕

輝け!新たな世界担う若きケミスト
世界の高校生が化学の実力を競い合う「第53回国際化学オリンピック日本大会」(玉尾晧平委員長)が25日から8月2日までの日程で開幕した。1968年に東欧3カ国で行われた学力試験を発祥とする国際化学オリンピックの意義の一つが、化学・素材産業の次世代を担うグローバル人材の育成だ。多くの化学企業がスポンサーとして名を連ねるなど、〝大人〟からの視線にも熱いものがある。実際、各国・地域の代表経験者は化学関連の進学先、就職先を選んで活躍している。新型コロナの影響でやむなくリモート方式での開催となったが、まずは日本代表生徒の健闘を祈りたい。
大会成果 成績に加え国際交流も
事前研修通じ個性伸ばす
日本代表、多彩な領域で活躍
リーダーシップ持つ人材に
日本代表OBに聞く 田中成さん(リコー)

<特集>事業基盤強化を加速するMMA各社

わが国のメチルメタクリレート(MMA)メーカーが事業基盤の強化を加速させている。中国メーカーによるモノマー設備の新増設ラッシュなどで競争環境が激化するなか、各社はそれぞれの持ち味や強みを最大限に生かすかたちで事業プレゼンスの向上に注力する。モノマーからメタクリル樹脂(PMMA)成形材料などを一貫生産する4社の取り組みを紹介する。
モノマー 中国増産で競争激化
廃PMMAリサイクルの動き
概況

旭化成

  • 成形材料 車向け高機能品に力
  • モノマー製造 触媒を高性能化

三菱ケミカル

  • 新システム 国際供給網を高度化
  • モノマー 米の新工場計画前進

クラレ

  • 複層フィルム PMMA/PCで参入
  • 車内装表面加飾向けで提案

住友化学

  • PMMA成形材料 高付加価値化を加速
  • 自動車向け重点に拡販

 

THE PETROCHEMICAL PRESS

  • ADEKA・・・基幹システム刷新 23年4月メド 各業務でDX推進。 CO排出量50年度ゼロに
  • 宇部興産・・・7月CPL 2070㌦据え置き
  • ポリプラスチックス・・・新たな柱育成に本腰 PEEK市場を開拓
  • 積水化学工業・・・CCU実用化へミタルと協業
  • 発泡スチロール協会・・・廃EPS有効利用率90.8%で過去最高水準 昨年
  • 石油化学工業協会・・・6月の汎用4樹脂の出荷実績
  • 塩ビ工業・環境協会・・・6月のPVC、VCMの生産・出荷
  • 化学製品値上げ
    ・三菱ケミカル・・・VAMを25円以上
    ・DIC・・・可塑剤26日から
    ・川崎化成工業・・・無水フタル酸

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