石油化学新聞 5247号
THE PETROCHEMICAL PRESS
新中計始動したＡＤＥＫＡ 城詰秀尊社長に聞く
利益と社会価値を追求
半導体材料重点に積極投資
ＡＤＥＫＡが21年度から３カ年の新中期経営計画「ＡＤＸ（アデックス）２０２３」を始動した。従来の規模拡大重視の方針を転換し、営業利益（経済価値）と、環境貢献製品の拡販などによる社会価値を同時に追求する考えだ。経営指標として23年度営業利益３５０億円（20年度２８９億円）を掲げた。城詰秀尊社長に新中計のポイントを聞いた。
―方針転換に至った背景は。
当社は12年度から３期９年間にわたる中計で食品、樹脂添加剤、化学品の３本柱の事業成長による規模の拡大にこだわり、売上高３千億円を目指してきた。結果として目標は３本柱の成長だけでは未達となったが、18年９月の日本農薬の連結子会社化を合わせ達成できた。 新型コロナウイルス感染拡大が続く状況下で新中計を策定し、今後は利益をしっかり上げる体質をつくらなければならないと判断した。同時にＣＳＲの取り組み、ＳＤＧｓ達成への貢献により社会価値も高め、企業価値の向上を目指すことを前面に出した
- 三井化学・・・バイオマス石化誘導品 第３者認証で可視化 社会実装の司令塔に
- ポリプラスチックス・・・ＣＯＣ、２系列体制で用途開拓 車載や高周波領域など
- トクヤマ・・・窒化ケイ素量産実証設備が完成
- 宇部興産・・・ＰＣＰ ２液塗料用を拡大 塗膜物性の向上アピール
THE PETROCHEMICAL PRESS
- 樹脂製部材・・・半導体製造用が好調 超純水用管やバルブなど
- 東レ・・・ゴム補強繊維用接着剤、植物由来品を開発
- 長瀬産業・・・定置用ＬｉＢ増設へ 国内シェア10％へ
- 三菱ケミカル・・・ケミカルリサイクル、廃プラを安定調達
- 信越化学工業・・・塩ビ、北米事業の好調続く 増設分が９月稼働へ
- トクヤマ・・・水素利活用調査 ＮＥＤＯ事業に
- ＢＡＳＦ・・・次世代ＬｉＢでポルシェと提携
- 帝人・・・自動車業界向けに特設サイト 環境貢献技術紹介
従来の７倍にスペースを拡張したＣ1ケミカルと生分解性樹脂の中核研究施設
ハイケム東京研究所・・・ＣＯ２由来ＰＸ装置が稼働
ＰＬＡコンパウンド 事業化へ技術基盤構築
ハイケムが５月末に開設した「ハイケム東京研究所」（千葉県柏市）は、ＣＯ２ 利活用（ＣＣＵ）研究開発の「最前線」。ＣＯ２ を原料にパラキシレン（ＰＸ）をつくる装置が稼働を始めた。同社は触媒開発を担当するかたちで新エネルギー・産業技術総合開発機構（ＮＥＤＯ）の「ＣＯ２ を原料としたパラキシレン製造に関する技術開発」事業に参画しており、同研究所は事業実施先の一つとなっている。
THE PETROCHEMICAL PRESS
- 液晶ポリマー（ＬＣＰ）・・・５Ｇと車載が成長加速 評価進め裾野拡大
- エンプラ・・・需要が供給力超過 コロナ禍から急回復
- 原薬・中間体生産・・・国内回帰が進展
- 国産ナフサ４～６月・・・23％高
- 日本プラスチック工業連盟・・・プラ原材料と製品の在庫月数推移
- 財務省貿易統計・・・2021年６月石化品輸入実績、2021年６月石化品輸出実績
- 日本スチレン工業会・・・2021年６月受払表
- 日本ポリプロピレンフィルム工業会・・・６月のＯＰＰ・ＣＰＰ出荷実績
- 日本ＡＢＳ樹脂工業会・・・ＡＢＳ樹脂の用途別出荷推移
- 日本化学繊維協会・・・６月の合成繊維生産・在庫量
- 化学製品値上げ
・三井化学・・・アセトンなど３熔剤
・ＫＨネオケム・・・オキソ系誘導品
・ジェイ・プラス・・・可塑剤10日から
・昭和電工・・・エマルジョン
・三菱ケミカル・・・アセトンやＢＰＡ
・東ソー・・・芒硝を10円以上
THE PETROCHEMICAL PRESS
- メルテックス・・・表面処理薬品 半導体向け増産 熊谷で４割
- トクヤマ・・・収益回復鮮明に 半導体関連や塩ビ牽引
- ＥＮＥＯＳ ＮＵＣ・・・絶縁用ＰＥ増強 超・高圧電線向け３万㌧
- ポリプラスチックス・・・６ＴＳＣで顧客支援 機能分担、連携を強化
- ＤＩＣ・・・天然由来色素、新合成法開発へ 米ベンチャーと
- 住友ゴム工業・・・タイヤ製造に水素 白河工場で実証開始
- 昭和電工・・・アルミ製冷却機電動車向け増設
- 三井化学・・・ＳＰＳ不織布、ジャケット中綿に 実用化へ提案
- ＤＳＭ・・・廃プラ再生、超高分子量ＰＥに ＳＡＢＩＣと協業
- 住友化学・・・植物生長調整剤、米国で農薬登録
- 横河電機・・・ＣＯ２有効利用へ産業間連携を調査
- 凸版印刷・・・包材拡充へ米社買収
- 宇部興産・・・金属粉子会社を売却