石油化学新聞

THE PETROCHEMICAL PRESS

東ソー・・・PPSコンパウンド、海外に拠点

中国と東南アジア 来期前半の供給開始

東ソーは、ポリフェニレンサルファイド(PPS)「サスティール」のグローバルな市場拡大に向け、海外でコンパウンド供給を開始する考えだ。中国と東南アジアでの供給を計画しており、今年度中には生産委託先で顧客評価を開始し、来年度前半から商業ベースでの供給を開始したいとしている。ニートレジンも現有設備(年産2500㌧)を置く四日市事業所で新系列の増設による生産能力倍増を検討しており、国内外の需給動向などを見ながら具体化に取り組む。

  • ダウ・ケミカル・・・車向けPU、におい低減策を提案 関連材料拡販に拍車
  • 三井化学・・・熱可塑性PI、樹脂改質剤用に力 耐熱、摺動を向上
  • 出光興産・・・SPSコンパウンド、欧州大陸部に委託拠点
  • ダイセルと京大・・・低炭素社会実現へ連携 宇治に共同ラボ
  • 昭和電工マテリアルズ・・・実装信頼性の高いプリント配線板材を量産化
  • 東ソー・・・TDI製造販売23年4月で撤退
資源循環方針・戦略を策定 積水化学工業 ESG経営推進部部長 西山宏喜氏に聞く

〝資源循環〞は成長戦略 事業の幅広さ生かし貢献

積水化学工業は先月、気候変動に資する資源循環方針とその戦略を公表した。住宅部門を除き、サプライチェーンのほぼ川中に位置する同社が打ち出した新たな基軸は、川上企業や川下企業にも大きな影響を与える。ESG経営推進部、西山宏喜部長に聞いた。
◇   ◇
―策定の意義をお聞かせください。
メーカーとして、特にプラスチックを資源として活用している企業の立場として、資源を循環させることが脱炭素戦略においても重要であると認識し、これまで取り組んできた。ただし、産業やエリアごとに温度差はあるものの、資源循環を要請するユーザーは今後、ますます顕在化してくる。その対応が遅れると競争上不利な立場に陥る。こうした危機意識を踏まえ、改めて資源循環に資する活動を加速するため策定に至った。
資源循環方針・戦略が「会社としての方針」であるからこそ、チャンスかリスクかを肌感覚で分かる事業も、そうでない事業も、今のうちから他社に先駆けて動くようになる。方針を定めたからには、経営側も各事業の取り組みを全面的にバックアップする。

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  • 三井化学・・・電子回路埋設技術普及へ 成形品に直接埋設
  • 東レ・・・柔軟PPS、自動車冷却配管に力 LLCチューブ類向け
  • ユニチカ・・・超耐熱PAR、中韓台で市場拡大 センサー用など好評
  • 旭化成・・・ヘルスケア、25年度売上高6000億円に 既存事業で成長牽引
  • 三井化学・・・センサーとAI融合 感情を出力するアプリ ソフト会社と共同開発
  • ダイセル・・・化粧用プラ粒子代替へ酢酸セルロース微粒 生分解性生かし
  • 日揮・・・スマート保全VR、試作版を無償提供
  • 東レとあすか製薬・・・手術用癒着防止剤、共同事業化契約
  • 旭化成・・・「環境貢献製品」5製品を追加
  • ダイセルと備前化成・・・SAC普及へ研究会を設立
  • ダイセルとダイセルミライズ・・・OPSから撤退 22年3月末で
  • ダウ・・・クロックスに靴用バイオベース素材を供給
  • MCCスポーツ・・・大学サッカー選手権に協賛

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  • PPSコンパウンド・・・EV化で使用量増加 CASE進展 HV向け超過
  • 石油化学工業協会・・・石化協保安会議オンライン開催、事故防止へ余念なく
  • 昭和電工・・・潜在リスクを低減「埋もれたリスク低減活動」を推進
  • 横河ソリューションサービス・・・プラント手動作業AI化実験に成功
  • 塩酸・・・値上げ表明出揃う 需給タイト、交渉進展も
  • ベンゼン10月ACP・・・5㌦高の985㌦
  • 日本ソーダ工業会・・・8月のソーダ工業薬品需給状況、8月のカセイソーダ出荷内訳
  • 日本ポリプロピレンフィルム工業会・・・8月のOPP・CPP出荷実績
  • 日本プラスチック板協会・・・8月の硬質塩化ビニル平板生産出荷実績、8月の硬質塩化ビニル波板生産出荷実績、8月のポリカーボネート平板・波板生産出荷実績
  • 日本化学繊維協会・・・8月の合成繊維生産・在庫量
  • カーボンブラック協会・・・8月のカーボンブラック実績
  • 化学製品値上げ
    ・三菱ケミカル・・・各種フィルム
    ・ダウ日本・・・グリコールエーテル
    ・昭和電工・・・次亜ソーを6円以上
    ・プライムポリマー・・・PEとPP15円以上
    ・DIC・・・エポキシ系可塑剤
    ・東ソー・・・石油樹脂を値上げ。重金属処理剤を値上げ

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東レ 燃料電池関連を拡大 須賀康雄取締役専務執行役員に聞く

再生エネに追い風 水素インフラ構築へ

「当社グループの事業環境と現状を正確に分析したうえで、21年度予算と20年度から推進する中期経営課題の達成に貢献していく」。こう抱負を語るのは6月22日付で東レの取締役専務執行役員に就任した須賀康雄さん。経営企画室長、品質保証本部長、水素・燃料電池関連の技術開発を行うHS事業開発推進室統括を担当する須賀氏に方針と意気込みを聞いた。
◇     ◇
―新任の取締役、経営企画室長としての抱負を聞かせてください。
当社がやるべき課題の一つは、21年度の予算を達成すること。第1四半期の決算を発表した8月に21年度の業績予想を上方修正し、営業利益は期初予想より100億円多い1300億円(20年度比44%増)になるとみている。コロナ禍からの世界の景気回復が期初予想より早く、販売数量が増えるのが要因だ。東レグループ全体で目標に向かって走り、確実に達成させたい。

  • アクリル酸エステル・・・需要回復27%増 1~7月 生産26%プラス
  • ユニチカ・・・PI、新規用途を拡大 低誘電や多孔質形成
  • クラレ・・・水に溶ける面ファスナー 農用結束バンドに
  • ポリプラスチックス・・・長繊維強化樹脂事業、樹脂化拡大へ始動 環境対応にも力
  • 東レ・・・海淡用RO膜 サウジから受注
  • 帝人・・・1.2キロワット小型PEFCIEを製品を来春発売
  • 出光興産、JERA、ヤラ・・・アンモニア供給網構築へ検討開始
  • 住友化学・・・核酸医薬原薬を新設 大分でgRNA量産
  • 横河電機・・・航空機用計器事業を沖電気に譲渡
  • クレハ・・・50年CN達成へプロジェクト始動

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