石油化学新聞

THE PETROCHEMICAL PRESS

カネカ・・・マテリアルSU 主要製品で増産検討

MSポリマーや樹脂改質剤

カネカは、マテリアルソリューションユニット(SU)で主要製品の増産投資に乗り出す。変成シリコーン(MS)ポリマー、モディファイヤー(樹脂改質剤)、塩化ビニル樹脂の生産能力増強を検討しており、22〜24年度の中期経営計画の施策として実行する。

新 話題とその人 

連携強化でエンプラの成長加速 ポリプラ・エボニック社長 金井 産氏

ポリプラ・エボニック金井 産社長

 

成長へシナジー最大化
市場開拓や技術連携に注力
「当社はダイセルとエボニックの折半出資会社だったが、ポリプラスチックスがダイセルから株式持分を昨年12月に取得したことを受け、今4月からポリプラ・エボニックへと社名変更した。当社はポリアミド12( P A12)やポリエーテルエーテルケトン(PEEK)といったエンプラなどを主力製品とする。ポリプラはポリアセタールや液晶ポリマーで世界トップシェアに位置するエンプラの世界的大手であり、より当社の事業に近い。新体制を機にシナジーを最大限に引き出し、成長加速につなげたい」
ダイセルは連結子会社だったポリプラを、セラニーズ保有株式(45%)の取得により20年10月に完全子会社化した。従来もポリプラとはダイセルグループ企業として一部で連携していたが、完全子会社化によってポリプラと独エボニックの間のハードルが下がった。ダイセルはポリプラを主軸にグループのエンプラ事業を一層強化することとしており、ポリプラ・エボニックとなった同社との連携も従来以上に緊密化し、成長加速につなげる。ダイセルは中期戦略で既存JVの抜本的見直しも掲げており、エボニックとの連携強化もその一環。

  • 三井化学・・・食品包材フィルム、再生実証設備が稼働 脱墨し原料ペレットに
  • 石油化学工業協会・和賀昌之会長・・・安全安定供給の継続重要 CNへ大きな役割
  • 日本化学工業協会・森川宏平会長・・・化学の重要性周知を 資源循環やCN 対応積極的姿勢示す
  • 日本化学会の第121代新会長に東京大学大学院理学系研究科化学専攻の菅裕明(すが・ひろあき)教授が就任

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三菱ケミカルホールディングス・・・エポキシ樹脂、環境配慮型製品に力

原料転換、バイオマスへ

三菱ケミカルホールディングスは、エポキシ樹脂で環境・安全を配慮した取り組みを強化する。既に低塩素のグレード、ビスフェノールÅ(BPA)フリーのグレードを開発し、顧客評価が進んでいる。さらにバイオマスのエポキシ樹脂やリサイクル性に優れたグレードなども開発中だ。環境・安全配慮型製品の市場を広げるべく、製品材料だけでなく使用・廃棄時の環境影響も含めて提案し、サーキュラーエコノミーの実現に貢献していく方針。

  • 三菱ケミカルホールディングス・・・バイオエンプラ、スズキ車外装に採用
  • 三菱ケミカルホールディングス・・・一部繊維事業から今年度末で撤退
  • 帝人フロンティア・・・睡眠評価サービス、宿泊施設向け展開
  • ダウ・・・植物由来で性能向上 フットウエア用POE、 クロックスが採用
  • SABIC・・・PBT、原料に海洋投棄PET バージン品を代替
  • 東レ・プレシジョンとJFEエンジニアリング・・・金属3D印刷、受託造形事業で提携
  • 帝人・・・心臓血管修復パッチ治験で主要項目達成
  • UBE・・・セパレーター、早期フル稼働で増産 特性生かす領域に軸足
  • UBEマシナリー・・・産機事業、洋上風力発電へ展開 再生可能エネに力
  • 昭和電工・・・SiCウエハー開発、GI基金事業に採択
  • 東レエンジニアリング・・・半導体製造技術がNEDOに採択
  • 信越化学工業・・・GaN基板の量産体制拡充

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  • UBE・・・CPL、タイ品を提案 宇部縮小をカバー。 5月CPL150㌦安。 大粒硫安を増産スペインで24年度メド。
  • ダイセル・・・キビテク、クシナダ機巧と生産現場革新へ連携
  • ENEOSとJR東・・・COフリー水素実装へ検討開始
  • ブラウンリバース・・・デジタルツイン3Dビューアー今夏発売
  • 石油化学工業協会・・・4月の石化製品生産実績、4月の汎用4樹脂の出荷実績
  • 日本スチレン工業会・・・2022年4月受払表
  • 化学製品値上げ
    ・住化ポリカーボネート・・・PCを80円以上
    ・三菱エンジニアリングプラスチックス・・・変性PPE64円以上
    ・東ソー・・・重曹と芒硝30円以上
    ・昭和電工・・・塩素化PE70円以上。 塩酸を5円以上

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  • 宇部エクシモ・・・中空シート、環境貢献品を拡販 原料5割を石灰石に
  • JSR・・・DS事業の成長加速 半導体材で先端領域拡大
ENEOS機能材カンパニー 業天浩二常務執行役員インタビュー

シナジー高め利益創出 30年度 エラストマー軸に数百億円

業天浩二常務執行役員

「ENEOSグループの長期ビジョン達成に向けた構造改革の中核を担う次世代エネルギーと高機能素材。この二つの事業に携わる機会を得たことは大きな喜びであり、社会人冥利に尽きる」。
「仕事が趣味」と言い切る業天さんが4月1日付で機能材カンパニーの3代目カンパニー・プレジデントに就任した。前職は再生可能エネルギー事業部の初代部長として同事業を垂直立ち上げし、1900億円あまりを投じたジャパン・リニューアブル・エナジー買収の実行責任者で、3月末まで同社の非常勤取締役を兼務した。4月からは機能材カンパニーのトップとして、またJSRから買収したエラストマー事業を主体とする新会社ENEOSマテリアルの非常勤取締役も兼任し、機能材カンパニーとのシナジーの早期創出に向けた具体的な検討に着手している。

  • 東レ・日覺昭廣社長・・・CF2系列を増設 米・韓候補、24年までに
  • カネカ・田中稔社長・・・先端・新規事業を拡大 3ヵ年中計 利益比率55%目標
  • カネカ・・・「50年までにCN」宣言
  • 旭化成・・・3代目コンセプトカー 15製品ふんだんに

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