石油化学新聞 5315号
THE PETROCHEMICAL PRESS
- カネカ・・・生分解性樹脂、廃食油を原料に採用 30年メドにCO2も
- ダウ・東レ・・・シリコーン、EV用拡販に拍車 使用量は4.5倍に
- ADEKA・・・開発機能拡充を検討 鹿島で半導体材料
- 帝人、日揮ホールディングス、伊藤忠商事の3社・・・PET製品、CR技術供与で新社
<特集>付加価値で成長市場取り込み ポリカーボネート特集
概況
差別化で競争力発揮
汎用品、値差縮小し収益低下
ポリカーボネート樹脂(PC)は透明性、耐衝撃性、耐熱性などへの評価から応用分野を広げている。世界経済の混乱による需要停滞と中国で相次いだ新増設による需給の緩みに原材料の高騰が加わって、足元は汎用品を中心に厳しい事業環境だ。ただ、車両の電動化や自動運転化、高速通信、医療といった成長市場が機能を付与した付加価値品により開けてきた。PC市場は汎用品と付加価値品に2極化する方向だ。日本や欧米のPCメーカーなどでは、付加価値品の開発と、その市場拡大に向けた取り組みを加速させている。
住化ポリカーボネート
「SDポリカ」
- 質の向上で独自性を
- 波長選択性PC センサー中心に拡大
コベストロ
「マクロロン」
- 世界市場さらに深耕
- EV用フロントパネル 「K展」で公開し好評
三菱エンジニアリングプラスチックス
「ユーピロン」「ノバレックス」「ザンター
- グローバルネットワーク、技術力で顧客支援
- 付加価値化 高額、車載など重点
出光興産
「タフロン」
- 機能付与 インプラント化推進
- 光学系 DRL用の採用進む
帝人
「パンライト」
- 日・中・タイ、3拠点軸に顧客拡大
- 車両、高速通信、医療 3分野に注力
THE PETROCHEMICAL PRESS
- 日本エイアンドエル・・・ABS樹脂、車両用を世界展開 5拠点で供給強化
- 旭有機材・・・中計目標を上方修正 業績好調、年度内に
- ランクセス・・・事業を3分野に再編 特殊化学品軸に
- 荒川化学工業・・・現中計を見直し 水素化石油樹脂戦略も
- 日本ゼオン・・・水素化ニトリルゴム、米テキサスで増強 総能力25%増へ
- ADEKA・・・ポリオレ添加剤配合 アブダビで増設完了
- 東レなど3社・・・漁網から漁網へ リサイクル推進
- 三井化学・・・コア営業益600億円増 25年度目標達成へ道筋
橋本社長 「投資回収」「成長領域を拡大」
三井化学の橋本修社長は経営概況説明会で25年度に向けたコア営業利益の成長の道筋について「実施済みの投資回収と成長領域のオーガニックな拡大が利益成長の目標の75%を牽引する」と語り、ライフ&ヘルスケア( L & H )、モビリティ、ICTの成長3ソリューションビジネスの既存事業が着実に拡大する見通しを示した。
同社は25年度までに全社コア営業利益を600億円拡大させる計画。うち成長3領域は年率20~25%の伸長を続ける見通しで、3領域だけで長期計画最終年度の30年度に2千億円を稼ぎ出す体制の構築を進める。世界経済の後退懸念が強まるなか、当面はキャッシュフローを注視しつつ積極投資の方向は変えず、持続可能な成長を確実なものにする。当面のM&Aの方向性について橋本社長は「これまでのフロンティア型M&Aで確立した事業プラットフォームを深掘りするような、より確度の高いM&Aを企画・実行する」と強調した。
THE PETROCHEMICAL PRESS
- 三菱ケミカルグループ・・・英MMA生産終了へ労使協議をスタート
- 財務省貿易統計・・・2022年10月石化品輸出実績 2022年10月石化品輸入実績
- 東洋紡と大同特殊鋼・・・射出成形ペレット、電磁波吸収向け開発
- 東レリサーチ・・・走査透過型顕微鏡で受託分析をスタート
- 三菱ケミカルグループ・・・食品関連品開発拠点 上海市にオープン
- 三菱ガス化学・・・天然ガス回収増進へ 新潟で抗井転用調査
- 東洋紡・・・PCR検査試薬など敦賀で生産設備増強
- 旭化成と名大・・・深紫外レーザー 室温で連続発振
- プラスチック工業連盟PSWG・・・リサイクル拡大へ 報道機関と意見交換
- 三井化学・・・化学反応創成学 北大にラボ開設
- ENEOS・・・SAF事業化 和歌山に変更
- ユニチカ・・・ガラスビーズ 子会社に集約
- エフピコ・・・食品容器回収で中国CGCと提携
- 化学製品値上げ
・DIC・・・PPSを15日から
・三井化学・・・アクリルアマイド
・三井・ケマーズフロロプロダクツ・・・フッ素樹脂を20%
・積水化学工業・・・建築設備配管製品