
石油化学新聞 5480号(2026.4.20)
THE PETROCHEMICAL PRESS
- 旭化成・・・原料グリーン化 開発進め実装急ぐ 競争力の源泉に
旭化成が開発を進める石油化学のグリーンソリューション技術「Revolefin(レボレフィン)」に注目が集まる。非化石資源のバイオエタノールを原料に触媒・プロセス技術で各種石化基礎化学品を生産する。中東問題でナフサ調達に厳しさが続くなか、石化のグリーン化と原料多様化を両立する技術として開発を急ぐ。30年を目安としていた実証を「可能な限り早め」(工藤幸四郎社長)、将来の石化産業の競争力の源泉とする。 - 東洋紡・・・フィルム、半導体関連に拡販 30年度売上高6割増
- 旭化成・工藤幸四郎社長・・・価格変動「丁寧に説明」
- 塩ビ工業・環境協会(VEC)など・・・使用済み樹脂窓からPVC再生技術開発
三井・ケマーズ フロロプロダクツ 丸山剛社長

産業基盤 フッ素材料で下支え
冷媒・溶剤・樹脂 次世代品を拡販
フッ素化学品は耐熱性や化学的安定性、非粘着性、低摩擦性に優れ、幅広い産業に使われる。代替が利かない素材として認知され、地球温暖化に対応する次世代品の開発も進む。三井・ケマーズフロロプロダクツ(MCF)はケマーズの前身であるデュポンの技術を基盤に樹脂、溶剤、冷媒の3事業を展開している。事業環境が大きく変化するなか、産業を支える黒子として安定供給と価値提供をいかに継続していくのか。戦略を探った。
MCFは63年に日東化学工業(現三菱ケミカル)とデュポンの合弁会社として設立された。日東化学の株式を三井化学が取得し三井デュポンとなった後、デュポンのフッ素事業の分社化に伴い現在は三井化学とケマーズの持ち分法適用会社となっている。本社機能を置く清水工場(静岡市)でフッ素樹脂と溶剤を、千葉工場(市原市)で冷媒を主に製造し、国内外に供給する体制を構築している。丸山剛社長は「外資系でありながら日本市場に根ざしてきた歴史が、顧客との関係構築や安定供給体制の強さにつながっている」と語る。売上高は500億円規模で、特定分野で不可欠な役割を担う。
THE PETROCHEMICAL PRESS
- エフピコ・・・新OPP用途展開加速 関東にプレート工場計画
エフピコは、独自開発した新たな2軸延伸ポリプロピレン(OPP)シートとそれを積層した新OPPプレートの商品名をそれぞれ「OPTENA(オプテナ)」と「FORTENA(フォルテナ)」に決定し、用途開拓を加速させる。8~10日に有明GYM―EXで開催された商談会「エフピコフェア」では食品容器や建築資材への展開を紹介した。2軸延伸機を導入する茨城県坂東市のシート工場建設は4月中に意思決定する予定。28年ごろの稼働に合わせ、関東エリアにプレート工場を新設する計画だ。 - 信越化学工業など・・・レアアース磁石、回収再生で4社連携 エアコン圧縮機から
- 東洋紡・・・PEFフィルムを開発 植物由来で剛性とガスバリア兼備
東洋紡は、100%植物由来で高い剛性とガスバリア性を兼備するポリエチレンフラノエート(PEF)フィルム=写真=を開発した。6月から工業用にサンプル提供を開始し、電子デバイス部品の信頼性向上や高性能化に貢献する素材として提案、35年までの早期実用化を目指す。PEFフィルムはPEF樹脂を使用した2軸延伸フィルムで、開発は業界で初めて。一般的に工業用に使用されるPETフィルムに比べ剛性が約1・6倍高く、2軸延伸フィルムとして業界最高レベルにあるため、強度と耐久性を維持しながら薄膜化が可能となる。 - 三菱ケミカル・・・新規炭素複合材料 2大学と共同研究 核融合炉向け
- タキロンシーアイ・・・新研究所稼働 技術集約と内外連携 30年目標達成へ新事業創出
- 築野オレオケミカルズ・・・高機能金属加工用基油、廃食油から新製品 基礎3物性を兼備
- 東レ・・・感光性PI接合材、MEMS向け開発 信頼性や小型化に寄与
- ダイセル・・・離型フィルムでPFAS代替に力
- 東レ・・・万博ユニホームの回収再生品を寄贈
アジア石油化学工業会議(APIC 2026・福岡大会)

アジアの石油化学産業が福岡に集結(2026年 5月28日(木)~29日(金)福岡開催)
石油化学工業協会(本社:東京都中央区新川)は、アジア最大の石油化学産業の国際会議「APIC 2026」を2026年5月28~29日に福岡で開催します。世界各国の石油化学会社トップマネジメントなどが一堂に会し、世界40数か国以上から1,500人以上が公式参加予定のこの会議では、業界の持続可能な未来に向けた取り組みについて議論されます。
※APICはAsia Petrochemical Industry Conference の略称です。

APIC2026開催概要】
公式サイト: https://apic2026.jp/
参加登録 : https://apic2026.jp/ja/registration.html
開催日時 : 2026年5月28日(木)~29日(金)
開催場所 : ヒルトン福岡シーホーク
https://fukuokaseahawk.hiltonjapan.co.jp/
主催 : 石油化学工業協会
https://www.jpca.or.jp/
大会テーマ: 化学の力でつながり、持続可能な未来を共創する
United by Chemistry for a Sustainable Tomorrow
THE PETROCHEMICAL PRESS
- リスパック・・・バイオ容器の拡販加速 PETやPLAに力
食品容器大手のリスパックは、新商品を市場に投入しバイオマス容器の拡販を加速させる。展示会では作業性を高めた新製品を数多く出展した。幅広い温度域に対応するバイオ容器を揃え、機能性や作業性を高めたラインアップで店舗の課題解決に貢献する。
東京流通センター(東京・大田区)で6~8日に開催した春の展示会では、人手不足を背景に作業性向上を意識した新製品を前面に打ち出した。片手で簡単に閉められるワンタッチ嵌合(かんごう)容器、果物のフルーツキャップの手間を省く中皿、リバーシブルふたの両面に容器を嵌合する食材のセット提案、手巻き寿司向けに独自開発した自立型容器など多くの新製品を披露した。生分解性ポリ乳酸(PLA)製容器は、店舗での採用事例や店頭販促の取り組みに加え、野外イベントでコンポスト機器を活用した堆肥化や大阪・関西万博での普及活動も紹介し、来場者の関心を集めた。 - 冷凍冷蔵倉庫向けXPS断熱材拡大、冷食増と省電力化
- 財務省貿易統計・・・25年のプラスチック製品合計の輸出量
- 出光興産など5社・・・廃プラを建設資材に CR実装段階へ前進
- 日本ABS樹脂工業会・・・ABS樹脂の3月国内出荷
- 化学製品値上げ
・ダウ・ケミカル日本・・・トリエチレングリコール(TEG)を1日納入分から1㌔㌘90円以上値上げする。
・第一工業製薬・・・主要製品を次回出荷分から値上げする。上げ幅は界面活性剤類が1㌔㌘150円以上、水溶性高分子材料が250円以上、ショ糖由来製品が100円以上、セルロース由来製品が50円以上、水性ウレタン樹脂が60円以上、ウレタン樹脂が100円以上、光硬化樹脂が150円以上、その他製品が100円以上。
・東亞合成・・・工業用接着剤を13日出荷分から10%以上値上げする。
・三菱ケミカル・・・アクリロニトリル(AN)とアクリルアマイド(50%水溶液)を10日出荷分から1㌔㌘40円以上値上げする。錠剤・カプセル包装用シートは5月1日納入分から値上げする。上げ幅はPVCシートが105円、PVC・PVDC複合シートが300円、CPPシートが150円、PVC・PCTFE複合シートは品種により異なる。
・ジェイ・プラス・・・ポリエステル系可塑剤を20日納入分から1㌔㌘142円以上値上げする。
・クラレ・・・20日出荷分からポリビニルアルコール(PVA)繊維製品を1㌔㌘200円(海外は1・2㌦または1・1ユーロ)、ポリエステル短繊維を150円(同0・9㌦または0・85ユーロ) 値上げする。
・三井化学・・・メタノール、ホルマリン、メチル化ホルマリンを5月1日納入分から1㌔㌘50 円以上値上げする。
・クラレ・・・ポリアミド(PA)9Tを5月1日出荷分から10%以上値上げする。
・クラレトレーディング・・・ポリエステル長繊維の原糸とテキスタイルを5月1日出荷分から10~15%値上げする。
・東ソー・・・ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)とその誘導品を5月1月納入分から1㌔㌘150円値上げする。
・大倉工業・・・合成樹脂製品を値上げする。上げ幅は21日出荷分からシュリンク製品とBIB・BID製品の原反が1立方㌢㍍18銭以上、二次加工製品が25%以上。ベーシックマテリアル製品とアグリマテリアル製品の原反価格が同15銭以上、二次加工製品が30%以上。5月1日出荷分からラミネート製品が30%以上、プロセスマテリアル製品の原反製品が1㌔㌘180円以上、二次加工製品が350円以上。
・デンカ・・・ポリビニルアルコール(PVA)を5月1日納入分から1㌔㌘90円(米州・アジア向けは1㌧600㌦、欧州向けは500ユーロ)値上げする。
・東亞合成・・・5月1日出荷分からアクリル酸を1㌔㌘40円以上、同エステルを70円以上、特殊エステルを100円以上値上げする。
・出光ファインコンポジット・・・ポリオレフィン系複合材料を5月11日出荷分から値上げする。上げ幅は製品ごとの原材料事情などを考慮したうえで個別に提示する。
・積水化学工業・・・建材製品を5月20日出荷分から値上げする。上げ幅は雨とい製品ととい関連製品、波板が20%以上、カラーパイプ本体が30
%以上、カラー継手と関連製品が15%以上、塩ビデッキ材、バルコニー床材、硬質発泡ボードが20%以上。
・東洋紡エムシー・・・6月1日出荷分から水現像感光性樹脂凸版材とスクリーン印刷用厚膜フィルムを10 %、水現像フレキソ版を5%値上げする。
THE PETROCHEMICAL PRESS
- オリン・・・エポキシ特殊品、中国拠点で増産 張家港の設備改造
- 旭化成・・・ヘルスケア・AI・半導体 中計達成へ牽引
- 東海カーボン・・・河部憲和執行役員に聞く
カー黒事業 成長を持続 地産地消 取引先と連携密に
IJ印刷用顔料高機能品が普及 安定供給・環境対応に力
東海カーボンが基盤事業に位置づけるカーボンブラック(カー黒)事業の持続的成長に向けた取り組みを強化している。タイで工場の新設、移転を予定通り進めるほか、昨年にはブリヂストンのタイ子会社を買収した。同事業部長を務める河部憲和執行役員=写真=に需要動向や重点施策などを聞いた。
―25年12月期の事業業績は売上高が前期比6%減の1471億円、営業利益が39%減の131億円でした。カー黒の需要動向は。
カー黒の需要先は約75%がタイヤ。大手タイヤメーカーの生産調整などに伴う販売数量減に加え、米国生産拠点に導入した環境対応設備や25年に稼働を開始したタイの新工場の減価償却、タイ既存工場の稼働を続ける二重のコスト負担などが影響した。
- 東レ・・・航空機向け炭素繊維をサイエンスコに供給 5年契約
- 日華化学・・・5ヵ年中計 営業利益56億円に 「INNOVATION30」を始動
- JSR・・・半導体積層面平坦化 台湾に研究拠点新設
- 東レ・・・基礎研究センター 機能と体制を刷新
- 大倉工業とBOE・・・光学フィルム合弁設立完了
- 本州化学新社長に三井化学の平岩氏
本州化学工業の新社長に親会社、三井化学の平岩健司理事ICTソリューション事業本部企画管理部長が1日付で就任した。木下雅幸前社長は3月31日付で退任した。社長交代は3年ぶり。
平岩健司(ひらいわ・たけし)氏 91年京都大学大学院工学研究科分子工学専攻修士課程修了、三井東圧化学(現三井化学)入社。20年理事。59歳。
