2008年6月30日(月曜) | |
第2783号(平成20年) |
総 合 面 |
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2008(H20)年 | |
6月30日(月曜) | |
第2783号 | |
PBN2008-6-30-01 NPO法人CASA 電温販売停止など提言 「環境負荷大きい」と 問題多いオール電化 NPO(特定非営利活動)法人地球環境と大気汚染を考える全国市民会議「CASA」は21日、「環境面からみたオール電化問題に関する提言」の最終報告(A4判49ページ)を発表した。提言は@電気温水器の販売停止A正確な情報公開と適正な宣言Bオール電化実態調査の実施と市民の参加C需要者の省エネ行動促進への取り組みD自然エネルギーの普及促進につながる技術開発E誤解を回避する努力――の6点。特に電気温水器については「電気消費量が多く、環境負荷が大きい」と指摘。さらにオール電化には多くの問題点が出てきており、国、電力会社、関連業界がオール電化や対応機器の電気消費量、環境負荷など使用方法による違いを含めて消費者に誤解を与えないよう正確な情報提供を求め、電力会社にはオール電化導入前と導入後の実態調査を行い、市民や環境NGOを参加させ調査内容を公開すべきと指摘している。 PBN2008-6-30-02 家庭用燃料電池 統一名称決まる 新日本石油、東京ガス、東芝、松下電器産業、トヨタ自動車など120の企業・団体・個人でつくる燃料電池実用化推進協議会(会長=西室泰三東芝相談役)は25日、家庭用燃料電池の名称を「ENE・FARM(エネファーム)」に統一すると発表した。 2009年度から本格販売の見込みとなり、取り扱い各社で商品名を一つにすることで認知度向上を図る。7月の北海道洞爺湖サミットでは日本発の温暖化防止技術として、国内外に新名称で紹介する。 同日、東京・台場のホテル日航東京で発表会を開き松村幾敏副会長(新日石副社長)らがネーミングのコンセプトを紹介した。水素と酸素から電気と熱をつくることと、水と大地で農作物をつくることがよく似ているとの発想で考案。「自分のエネルギーを自分でつくる」というこれからのエネルギーの考え方をファーム(農場)という世界観で表現することで、家庭用燃料電池は環境にやさしいというイメージを印象づける狙い。「おうちで採れたてエネルギー」のキャッチフレーズで浸透を図る。 来賓の上田隆之エネ庁省エネルギー・新エネルギー部長はあいさつで「新聞各紙には太陽光発電のことが多々書かれているが、燃料電池も重要な領域と考えており、支援策を検討していきたい」と語った。 国の定置用燃料電池導入シナリオで導入開始と位置づけた05年度から大規模実証事業を始め07年度までに2,187台、08年度は1,120台の上乗せを予定。09年以降は市場の本格的拡大を見込んでいる。 PBN2008-6-30-03 火報器1万8,000台、宅配水800セット レモンガス7月から1年間販促 レモンガス(本社・平塚市、赤津欣弥社長)はガス外収益事業の強化の一環で、7月1日から来年6月30日までをキャンペーン期間に設定して、住宅用火災警報器と宅配水「アクアクララ」の拡販に挑む。火災警報器は卸部門1万台と直売部門8,000台の計1万8,000台、宅配水は新発売の「あさぎり高原ハイパーバナジウム270」(1箱8g入りボトル×3本)を卸部門300箱と直売部門360箱、その他140箱の計800箱販売する計画だ。 PBN2008-6-30-04 光熱費 59%が節約に腐心 コスモ石油ガスが調査 主婦の湯回り意識 コスモ石油ガスは、全国LPガスユーザーの主婦を対象に湯回り意識調査を行い、調査結果をもとに関連機器販促の要点をまとめた。@給湯器買い替えA浴室暖房乾燥機販促B床暖房販促――の三つの視点で、ユーザーの機器に対する見方と、そこから導き出される販売側の課題を提示している。質問した「節約を心がける項目」「実行しているエコ活動」は、ともに光熱費関連の回答が上位を占める結果となり、これらを満たすうえでエコジョーズが打ってつけの商材であることを裏づけた。 PBN2008-6-30-05 「緑三会」がスタート 東三液化瓦斯協同 会長に土屋祐司氏 東三液化瓦斯協同(本社・豊橋市、彦坂守社長)の販売店会「緑三会」が19日、豊橋市のホテル日航豊橋で設立総会を開催した。設立に当たり全20会員が参加、新会長には、土屋祐司東燃液化ガス社長を選任、土屋会長の下、全会員で新しい船出を祝った。東三液化瓦斯協同は4月1日から、協同組合組織であった東三液化瓦斯協同組合が改組、株式会社として新たなスタートを切った。旧組合員の16事業者がそのまま引き続き株主となった。LPガス年間扱い高約1万2,000d、消費者件数約3万件の事業をそのまま引き継いだ。 PBN2008-6-30-06 ヤマト運輸グループ LPG車普及を推進 全国64カ所の整備工場軸に 周辺企業に提案 宅配便大手でLPG車大口ユーザーのヤマト運輸グループが、LPG車の普及促進役を買って出ている。排ガス規制のNOx・PM法やディーゼル車規制条例に対応するためLPG車を使っていたが、自動車整備のグループ会社を核に、整備工場周辺の配送事業者などにLPGトラックを積極的に勧める。容器配送などにトラックを使うLPガス事業者にも、LPGトラックを“逆提案”していく。ヤマト運輸とLPガス業界はユーザーとオートガス供給者という関係だったが、より緊密になっていく可能性も高い。 PBN2008-6-30-07 CO2排出を増やすオール電化 全卸協調査 排出実態の積極的周知を LPガス住宅 環境面で優れる 全国LPガス卸売協会(牧野明次会長)は、昨年度「オール電化住宅のCO2排出実態調査及びLPガス住宅の環境優位性の立証調査」(平成19年度資源エネルギー庁・石油ガス販売事業者構造改善支援事業)を実施した。この調査は、東京・大阪・名古屋の3大都市圏とその周辺のオール電化住宅を採用した15物件を対象にアンケート形式のヒアリング調査を行い、電化切り替え前後のエネルギー使用量とCO2排出量を比較した。調査結果では太陽光を採用した一物件を除く14物件で、切り替え後にエネルギー使用量、CO2排出量がともに増加しており、LPガスを利用した従来型の住宅のほうが環境性に優れることが立証された。調査報告書をもとにその結果を分析・解説する。 PBN2008-6-30-08 発売20年 環境時代に貢献し進化するGHP 高効率機でCO2削減 LPガス業界 空調用需要が生命線 GHPの発売から20年が経過した。出荷実績は平成12年をピークに減少傾向が続いているものの、積み重ねてきた実績は馬力換算で約800万馬力、原発7基分のピーク電源を賄うなど社会的に大きな役割を果たすまでに成長してきた。最近のGHPは性能面、使用面、設置性、騒音・振動、コスト、メンテナンスなどの進歩が著しく、発電機能などの付加価値が付いた商品も登場した。エネルギー高価格時代に突入し、GHPのメリットであるランニングコストの低廉さを打ち出すのが厳しい状況だが、性能の向上はCO2の削減に直結する。環境貢献を訴え、導入に結びついた事例は数多くある。LPガスの空調需要は年間約60万d、これはLPG車に換算すると10万台分に相当する。需要開発には空調市場の拡大が生命線となる。GHPの開発当初の目的は電力危機回避のための負荷平準化。今こそ発売20年を機に原点に立ち戻り分散型エネルギー社会の構築を目指すとともに、高効率機でCO2削減に取り組みたい。 |